高速道路の車線の使い方と車の流れ

追い越したら左の走行車線へ戻る場合と、遅い車が右の追い越し車線を走り続ける場合を比較します。片方向2車線・10kmの道路で、同じ車が走り切るまでの時間を比べます。画面ではその車の周囲を拡大して表示し、追い越しや減速の様子を確認できます。

比較する条件
900台 / 時間

片方向の2車線の合計です。比較する車を別に1台走らせます。

80km/h

前に車がいないときの速度です。混雑すると、この速度より遅くなります。

50%

遅い車(全体の約20%)のうち、右側を走り続ける車の割合です。

0:00/ 15:00

比較する車(100km/h)通常の車(100km/h)遅い車(80km/h)

追い越したら左へ戻る

比較する車 0.00 / 10km
左へ戻る場合。比較する車の周囲を拡大して追います。上が走行車線、下が追い越し車線です。車は右へ進みます。走行車線追い越し車線0.00km0.05km0.10km0.15km0.20km比較する車進行方向 →

遅い車が右側を走り続ける

比較する車 0.00 / 10km
一部の遅い車が右に残る場合。比較する車の周囲を拡大して追います。上が走行車線、下が追い越し車線です。車は右へ進みます。走行車線追い越し車線0.00km0.05km0.10km0.15km0.20km比較する車進行方向 →

画面は比較する車に合わせて動きます。追い越す相手は、画面の左へ流れます。

比較結果

同じ車が10kmを走る所要時間と、道路全体の車の流れ
左へ戻る右側に残る車がいる
比較する車の走行距離0.00km0.00km
10kmの所要時間——
比較する車の平均速度—km/h—km/h
道路全体の平均速度—km/h—km/h
通過台数0台0台
入口で待つ車0台0台

両方で同じ車を追っています。所要時間は、その車が10km地点に到着した時点で確定します。周囲の車も走っている状態から比較を始めます。

追い越したら走行車線へ戻る

片方向2車線の高速道路では、左の走行車線を基本に走り、追い越すときに右の追い越し車線を使います。追い越しが終わり、安全な車間距離を確保できたら、左へ戻ります。追い越すときも制限速度を守ります。

NEXCO中日本は、左側に車がいないのに追い越し車線を走り続けることは道路交通法違反になると案内しています。速度が低いこと自体ではなく、追い越し車線を使い続ける点が比較の対象です。

結果の見方

右側に残る車がいると

追い越そうとする車が、右側の遅い車に追いついて減速する場合があります。図では、比較する車が追いついたり、右側へ移って追い越したりする様子を確認できます。カメラは比較する車に合わせて動くため、追い越す相手は画面の左へ流れます。交通量が少ない場合や、左右の車の位置関係によっては、結果にほとんど差が出ないことや、通過台数の大小が入れ替わることもあります。混雑して左へ戻る隙間がない場合は、左へ戻る設定の車も右側で待つため、差が出にくくなります。

同じ車の所要時間と、道路全体の流れを分けて確認する

比較する車の所要時間には、その車が追い越したり、前の車に合わせて減速したりした結果が表れます。一方、通過台数や道路全体の平均速度には、ほかの車の流れも含まれます。混雑時は、入口で待つ台数も合わせて確認できます。

実際の渋滞との違い

NEXCO東日本は、追い越し車線に車が集中し、ブレーキが後続へ伝わることで渋滞が始まる仕組みを説明しています。このページは車線の使い方だけを比べる簡易モデルで、実際の道路の渋滞発生時刻や改善効果を予測するものではありません。

比較の前提と計算方法

道路と車
片方向2車線・長さ10kmの直線道路です。最高速度100km/hを想定しています。前が空いているときは、約20%の車が設定した速度で、それ以外は100km/hで走ります。車が詰まると、前の車に合わせて減速します。反対方向の道路、坂道、合流、出口、大型車は含みません。
同じ条件で比較
到着時刻、入口の車線、車ごとの速度設定は両方で同じです。右側に残る設定の車も、左へ戻る場合との比較では同じ車として登場します。周囲の車がすでに走っている状態から、比較する車を1台、入口の走行車線から走らせます。初めから道路にいる車の位置や速度も両方で同じです。その後も入口の両車線に車が到着し、空きがなければ手前で待ちます。
車線の使い方
左へ戻る場合は、前の車が遅いと安全な隙間を確認して右へ移り、対象の車を十分に追い越してから左へ戻ります。右側を走り続ける場合も基本は同じですが、設定した割合の遅い車は右側に残ります。左へ車線変更して前車を追い越す動きは含みません。
加減速と車間距離
前車との距離・速度差で加減速する追従モデル(IDM)を使います。車間時間1.8秒、停止時の間隔2m、車長4.5m、加速度1.2m/s²、通常の減速度2m/s²を仮定します。車線変更は2秒かけ、変更中は両車線の前車を確認します。これらは説明用の設定で、実測に合わせた値ではありません。
図の縮尺
車長4.5m・車幅1.8m、車線幅3.5mの比率で描いています。10km全体を縮小するのではなく、比較する車の周囲を表示します。画面が狭くなると見える距離が短くなり、車の大きさは読み取れるまま保ちます。
交通量と計測時間
交通量は片方向2車線の合計で、0〜3,600台/時を指定できます。これは混雑する条件まで試すための設定範囲です。到着間隔は固定した乱数で生成するため、同じ条件なら同じ結果になります。比較する車を除いた周りの交通量です。初期の台数は、この交通量で時速90kmで走ると仮定した密度を参考に配置します。比較する車は10kmを走り、道路全体は15分間、0.1秒刻みで計算します。再生速度では結果は変わりません。
表示する数値
所要時間は、比較する車が入口を出て10km地点に着くまでの時間です。走行中は経過時間を表示し、到着時に確定します。その車の平均速度は走行距離÷走行時間、道路全体の平均速度は各車が進んだ距離の合計÷道路内にいた時間の合計です。通過台数は10km地点を通った全車の合計です。

参考資料

通行ルールと車の流れの説明、追従計算の方法について、以下を参考にしています。2026年10月18日に確認しました。

交差点の車の流れは、信号交差点とラウンドアバウトの比較でも確認できます。